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インターネットイニシアティブ(IIJ)は、大手キャリアが「HLR/HSS」をMVNOに開放することで、フルMVNOによる新たなビジネスの可能性があることを示しました。


この記事では、フルMVNOの詳細とフルMVNOを語る上で欠かせない「HLR/HSS」についてお伝えさせていただきます。



「HLR/HSS」とは

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HLR(Home Location Register)、HSS(Home Subscriber Server)の略でユーザーの顧客情報を管理するデータベースのことです。

主にネットワークの制御の役割をしており、契約情報からユーザーを認証し、接続を許可することなどを行っております。


現在、日本では「HLR/HSS」は大手キャリアの管理下にあり、MVNOには開放はされておりません。

しかし、改正が行われたMVNOのガイドラインでは、「HLR/HSS」の開放が求められており、今後「HLR/HSS」がMVNOも扱える見通しになっております。


「HLR/HSS」がMVNOに開放されると何ができるようになる?

MVNOが独自に「HLR/HSS」の情報を直接運用することで、オリジナルのSIMカードの発行や、音声電話の定額サービス、更には複数のキャリアの回線を組み合わせたサービスなど、これまで大手キャリアしか扱えなかったサービスがMVNO側で実現ができるようになります。



フルMVNOとは

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「HLR/HSS」の説明で触れておりますが、MVNOが独自にSIMカードを提供することができるモバイルサービスのことです。

フルMVNOになることで、標準 SIM/Mini SIM/Nano SIMの3つの種類のSIMカードを自由に選べる他、通信機能を搭載する車両や建設機械などのM2M機器に組み込む「eSIM」の提供もできるようになります。


フルMVNOはこんなこともできる

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フルMVNOになると、国ごとに独自サービスを提供することも可能になります。

また、海外での滞在先でプリペイドプランに切り替えるという応用も利くようになります。


その他にも、FinTechを使ったモバイル向けの金融サービスやマイナンバーと連携した認証機能などのサービスも可能になります。


フルMVNOの課題

これまでのMVNOはこうした大規模なサービスの提供はキャリアに依存してきた部分が多いので、今後はMVNOが独自で扱うためにも高い技術力が求められることになります。

さらに、HLR/HSSを運用するには多額の設備投資が必要不可欠であり、金銭面と技術面、それに検証などに充てる多くの時間も必要になります。


フルMVNOはこれまでにないSIMの連携サービスが可能になりますが、それ故にハードルは非常に高いのです。



フルMVNOのまとめ

これまでの常識を打ち破るフルMVNOですが、課題は多くハードルも高いものになっております。

しかし、セキュリティの問題もクリアでき、フルMVNOの実用化がされたらいよいよ大手キャリアとMVNOに差はなくなるでしょう。


現在はdocomo,SoftBank,auの三すくみになっている日本のモバイル市場ですが、フルMVNOの存在はモバイル戦争の引き金になりますね。




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